段ヶ峰

2月27日(火) 快晴
生野荘跡→達磨ヶ峰→フトウガ峰→段ヶ峰 (往復)
ちち
夏に笹の藪漕ぎをするあの斜面をテレマークで滑る!

 生野高原の最高峰段ヶ峰(だるがみね)は、夏に倉谷の沢登り山行で何度かその山頂に立った。この段ヶ峰からフトウガ峰へと続く笹とススキの稜線を眺めるたびにいつも思うのだった。「ここをテレマークで滑ったら気持ちいいだろうな〜」と。しかしそれは「スキーが出来るほどに雪が積もれば」の話しで、そんな積雪は絶対にないだろうと思ってたのだが・・・
 ある日、何気なく覗いたある山岳会のHPで一枚の写真が目に飛び込んできた。それはなんと!達磨ヶ峰から段ヶ峰までの縦走路をヒザまでもある新雪をラッセルしてる写真。それも今年2月4日のほっかほか最新情報。「うわー!なんじゃこりゃー!こりゃ行かなきゃならん!滑らにゃならん!。」
 ということで、ホントは雪の加減もあるのでもっと早く実行したかったけれど、休日となった27日に実行に移した。

 前日の26日、仕事から帰宅して準備を始める。ジムニーに山道具とスキー用具一式、テントとシュラフを詰めこむ。晩飯食って風呂入って、ちょっとゆっくりしてから10時少し前に生野町に向けて出発する。
 福知山までの峠の途中にある気温計はマイナス2度を表示している。こりゃ寒くなりそうだ・・・
 途中コンビニに寄って、11時ちょうどに国民宿舎生野荘跡に到着。倉谷溯行の後、汗を流しに来た生野荘はもう跡形も無く、更地にdocomoのアンテナが立っている。
 満天の星空の下でテントを急いで張り、足をシュラフに潜りこませ、ダウンジャケットを着こんで一人ビールで乾杯。「う〜、寒い。」日本酒に切り替えコンビニで買ったアタリメをつまむ。

テントの横から達磨ヶ峰を見上げる。雪は見当たらない。

 27日朝、6時に目覚める。テントから顔を出して一言「うお〜寒い!」二言「雪なんて無いじゃん!」ここから見える範囲雪らしいものは、その辺の木に少しだけ乗っかってる一昨日くらいに降ったであろう少しの雪。それと山頂付近が少し白い向かいの山・・・ ホントに今日はスキーを目当てにここまでやって来たの?
 朝食用にとテントの前室に置いてたポリタンの水がシャーベット状になっている。こりゃ寒いはずだ。

 7時05分、荷物とスキーの準備を済ませて、乾いた登山道をテレマーク用ブーツで登り始める。達磨ヶ峰までの急登はテレブーツでは辛い。所々雪が積もった所があるけど、何かこんな所をスキーを担いで登ってるオイラっていったい・・・バカみたい?・・・ まあ、達磨ヶ峰まで登ったら段ヶ峰が見えるだろう。そこでスキーが出来そうに無かったら、悲しいけどスキーをデポしてテレブーツで行こうと決める。登山靴で来れば良かったと、少し後悔したりする。

達磨ヶ峰横の小ピークから段ヶ峰とフトウガ峰を見る

 7時55分、達磨ヶ峰に到着。嬉しいことに、フトウガ峰と段ヶ峰はブッシュが見えてるけど充分滑れそうに白い!よかったよかった。心配したよホントに。しかしあそこまでかなり遠いぞ!
 達磨ヶ峰からフトウガ峰までの間は何度かアップダウンを繰り返す。途中から登山道も雪で覆われるようになり歩きにくくなった。コルからの登りでスキーにシールをセットし履く。やっぱりスキーは足に装着する物で、ザックにくくりつける物では無い!ここからは身が軽くなり、水を得た魚の様に軽快に進む!。はずだったが、狭い林間の道は思うように進めない。四苦八苦し、何度かスキーを付けたり外したりしながら進み、フトウガ峰の登りになる。この辺りから雪の高原状になり雰囲気が良くなる。

 9時55分、フトウガ峰に到着。白い氷ノ山が見える。段ヶ峰まではあと少し。雪の高原を進む。
 倉谷から詰め上がる笹の斜面は、夏に思い描いていた雪の斜面そのものだ!来てよかった。でも東側の斜面は積雪が少ない。どちらかと言えばこの東側斜面の方を期待していたのだが・・・

 10時36分、段ヶ峰に到着。すこし景色を楽しんだ後、ザックを降ろしてシールを外し、さっそく倉谷へ向かって一本滑る。いや〜気分爽快!ほんとに来てよかった。

段ヶ峰でテレまくる

 結構急で快適な雪質の斜面を数本滑って、ちょっと早い昼食にする。
 よく目を凝らすと北西方向の地平線に白い山のようながものが見える。白山だろうか?方角的には違いないと思うけど・・・
 昼食の後もう一本滑り、今日の目的を終えて、11時50分に段ヶ峰を後にする。

 来た道をそのまま帰り、14時55分に生野荘跡にバテバテで到着。アップダウンが辛かったぁ〜!

あと一周間早ければもう少し雪が多かったんだろうけどなぁ。