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白山

 

5月12日(土)はれのち曇り〜13日(日)はれ
12日 白山市ノ瀬→別当出合→甚之助小屋→黒ボコ岩→白山室堂→白山山頂→室堂小屋(泊)
13日 室堂小屋→山頂→南竜ヶ馬場→甚之助小屋→別当出合→白山市ノ瀬
ちち
6年ぶりの春の白山は絶好のテレマーク日和。

 

 11日夜9時半、丹後をボロ車のジムニ−で出発する。一緒に行く予定だった同行人は数日前にキャンセルになり、オイラ一人になった。ここ数年は数人の仲間での山行がほとんどだったから、ソロでの大きな山は久しぶりだ。「若い時は(今でも若いけど・・・?)よくこんなんして山に行ったな〜。」と懐かしく思いながらボロ車を走らす。
 一般道をひた走り白山市ノ瀬に着いたのは真夜中の2時18分。この非力なジムニーでも思ったより早く着いた。と言ってもこんな時間だから早くテントを張って寝よう。とりあえず別当出合まで続く林道のゲートが開いてるか確認に行くことにする。事前の情報(白山情報のHP[白山への道])ではゲートは閉まってるとの事だったが、開いてたらラッキー!閉まっててもともとだ。淡い期待もむなしくゲートは完全に閉じられていた・・・。「またあそこを歩くのか〜。」ため息が出る。
 月明かりの中テントを張り、シュラフに潜り込んでワンカップをグイッっとやって寝る。

 早朝5時、よく寝たのか寝てないのか、何だかよく解らんボーっとした状態でテントから顔を出すと空は快晴!!朝飯を食らい準備を整えて5時38分に市ノ瀬を出発する。ザックにくくり付けたスキーとテレブーツが重い(^^; ここから別当出合までは車で走るとあっという間なのに、歩くとかなりの距離だなぁ。ゴールデンウィークになったらここも開通したら良いのに!!朝日に光ったブナの新緑に囲まれて歩き、別当出合に着く。

 

砂防新道入り口 別当谷の吊橋

 小休止の後、別当出合の休憩小屋にスニーカーをデポしてここからテレブーツに履き替え出発する。砂防新道入り口の別当谷の吊橋を渡ったのは7時38分だった。しばらく雪のない夏道を歩くが、中飯場の少し手前辺りから残雪が続き始め、過ぎた辺りから早めにアイゼンを付けてエッチラオッチラと登る。スキーを付けたザックが重い・・・。

 

右に別山を見上げながら登る

 別当覗き付近の傾斜が少し緩くなった辺りで、アイゼンからシールをセットしたスキーに履き替える。ザックがかなり軽くなった(^^)V。残雪が美しい別山を右に眺め、強烈な太陽の光りを浴び一歩一歩踏み締めるように登る。甚之助小屋までもう少しだ!頑張ろう。
 別当谷の吊橋を渡ったすぐくらいに凄いスピードで追い抜いて行った青年が降りて来た。あのスピードなら・・・?でもそんなまさか。「エッ、もう山頂まで登ってきたの?。」よく聞くとこの青年、昨日まで消防士の訓練でしごかれて今日はへとへと、もう体力の限界だとか。甚之助小屋まで行って引き返してきたらしい。今日は歩きだが、オイラと同じテレマークのスキーを使ってるらしく、5分ほどテレマークの話題で立ち話しをする。

 

雪に半分隠れた甚之助小屋

 10時18分、甚之助小屋に着く。直射日光と雪の反射の攻撃を受け、暑さと体力の無さでバテて屋根の上で大休止。フルーツを食べてノドもリフレッシュし、あ〜気持ちイイ!!このまま寝てしまいそうだ。横になって寝てると一人のオジサンが隣に座った。このオジサン、アイゼンのまま屋根の上に登り、しかも屋根にアイゼンを叩きつけて雪を落としてる(-_-#)マナーも何もあったもんじゃないよ!全く!!
 しばらくすると、朝に市ノ瀬の駐車場で会話を交わした人が登ってきた。奥美濃の山スキーや沢の話を聞かせて頂く。やっぱり奥美濃はイイらしい!今年は行きたいな〜石徹白川に!。初河谷、俵谷 etc スキーも沢も!!・・・しかしあんまり度が過ぎると家庭崩壊に・・・この辺のバランスが難しい。あと小遣いも難しい。下山後メールの交流で判明したのだが、この人もランクル乗りだそうな。沢登りと山スキー(テレマーク)と4輪駆動車は何か共通するものがあるらしい。

 

弥陀ヶ原から見る御前ヶ峰

 かなりゆっくり休憩してしまった。かれこれ一時間、もう出発するとしよう。ここからは少し急斜面が続くので再びアイゼンを履く。ゆっくり体を休ませたはずなのだが10分も登るとまたペースが遅くなる。まあ、今夜は小屋泊まりだから焦らなくてもイイ。ぼちぼち行こう。地面が見えてる南竜道を右に見送り、斜面のトラバースの後は本日の難関の黒ボコへの登り。急斜面を一歩一歩ゆっくり登ってると、まるでミニスキーでも履いてるかと思えるほどに上手いグリセードで降りてくるオジサンが。「上手いですね〜。」と声をかけると「昔は志賀高原でアルペンスキーのインストラクターをやってた。」とか。どうりで上手いはずだ。急斜面の真ん中でスキーの話題でまたまた5分ほど立ち話しする。
 別山が目の高さになってくるともう近い。12時50分に黒ボコ岩。広い雪原の弥陀ヶ原を進んで室堂小屋に着いたのは13時半だった。一番大きい建物は改築中らしく、以前ゴールデンウィークに自炊小屋として2度泊まったことがある小屋の受付で今夜の宿をお願いし4400円支払う。案内されたのは夏山で使われる小屋で、今の所はオイラ一人だけ。「一人予約がありますよ。」と管理人さん。この部屋で一人きりというのは避けられそうだ。

 

白山山頂(御前峰)から室堂小屋を見下ろす

 与えられた毛布を整えてちょっとゆっくりした後、ザックの中の余分な物を残して山頂に行く準備をする。シュラフが無くなればザックは4分の3くらいの大きさになる。先日鈴鹿で破れたシュラフバックが使い物にならず、オイラのシュラフをははのオートキャンプ用のシュラフバックに詰めてきたもんだから大きくかさ張ってたのだ(^^; 下山したらコンプレッションバックを買いに行こう。
 食料やガスその他が無くなったザックにスキーをくくり付けて山頂に向かう。さっきから南側に雲が出てたのだが、かなり近くなってすぐそばまで来ている。それも黒く低い雨雲みたいなのが・・・。急ぎ足で夏道が露出した山頂まで最後の登りを歩く。しかしなんと、この室堂から北側、つまり山頂付近はいつまでも雲がかからず西によけて行く。うん〜、これはいったいなんで・・・日頃の精進のお陰か? 途中で雨ならぬ雪がパラつく中、15時ジャストに白山山頂(御前峰)に立つ。北アルプスや乗鞍、御岳方面の展望良し。その他の方面はガスって展望が良くない。山頂には長居せずに室堂を見て右側の雪渓に向かって下山しスキーを履く。しばらくは少し滑っては登り返し雪の感触を確かめ、最後は一気に小屋に向かって滑り降りる。「ウオ〜足が〜筋肉が〜。」何とかコケずに小屋まで着いたけど、もう太ももがピクピクで限界だ〜。やっぱり精進が足らんなぁ。
 室堂小屋に戻ったのは15時40分だった。部屋に帰ると同部屋人は12人になっていた。これは賑やかになりそうだ。とりあえずビールで乾杯し身辺整理。昼飯がフルーツのみだったので腹が減った。ちょっと早いけれど晩飯にしよう。この小屋では火気は玄関先の土間のみOKとの事。以前の自炊小屋はどこでもOKだった気がするけど・・・不便だなぁ。寒い玄関先のスノコに腰を下ろし(外では大粒のアラレが降ってるぞ)、とりあえず温まる様に焼酎のお湯割を飲みながらラーメンをすする。これだけでは足りないのでレトルトカレーを暖めてると大勢の人が夕食にやって来た。金沢のソロのオジサン、学生さん2人組み、福井のオジサン2人組、長野の飯田からというソロの女性などなど。食事もバラエティーに富み、焼肉からオイラと同じ棒ラーメンまで人それぞれ。なんだかんだと盛り上がり、宴会モードで楽しい時間を過ごさせて頂く。勝山の地酒「一本儀」を頂いたお礼に焼酎湯割レモンを作って飲んでもらうとすっかり気に入って貰えた。寒い山小屋やテントでは温まるこれが美味いです。
 食事の後外に出て沈む夕日を眺める。3年前に秋の白山にちーと登った時、同じこの場所で今日よりも素晴らしい幻想的な夕日に出会って彼女が感激してたのを思い出す。落日は18時45分だった。吉田拓郎の「落陽」を口ずさむ。 
♪♪ 絞ったばかりの〜夕日の赤が〜水平線から?消えてゆく〜苫小牧発?仙台行きフェリー??? ♪♪ 
今現在のロケーションと歌の内容は全然違うが、題名が合ってるので良しとしよう。寒さですっかり酔いが覚めて部屋に帰り、そのままシュラフに潜り込んで翌朝の3時40分までバク睡する。

 

御来光

 早朝、東の空がしろみがかったまだ薄暗い登山道を、ヘッドランプを照らしスキーを担いで山頂に向かう。やっぱりいつでもどこでも登ったら滑り降りるのだ。だんだんと空の色が変化してきて山頂に着き、日の出を待つ。4時42分にオレンジ色のお日様が北アルプスの山並みの向こうから頭を出した。山頂にいる10人くらいの人がそれぞれの思いで御来光を見つめている。福井のオジサンにお神酒をご馳走になったり写真を撮り合たりした後、昨日の午後と同じルートを滑る。足の調子はぐっすり寝て休んだのでバリバリに調子いいのだが、なにせ朝一のカリカリの荒れたバーンでエッジを立てるのに必死でスピードが出せない。何とかぼちぼち滑り降り小屋に着く。もう少し雪が緩まないとオイラのテレマーク技術では帰りの急斜面は滑落してしまうよ・・・ホントに(^_^;
 玄関先で朝食をとり荷造りをして皆さんと別れ、7時過ぎに小屋を後にする。皆さんとはほんとに楽い時間を過ごさせていただきありがとうございました。

 

トンビ岩コースとエコーラインの間の急斜面

 まだ雪の表面は硬い。小屋のすぐ東の斜面で少し足慣らしをした後、ハイマツの生えてる一番上までスキーを担いで登り、ポカポカの朝日を浴びながら一服し紅茶を沸かして飲む。しばらくすると金沢のオジサンがやって来た。今から山を下ったらお昼までに家に着いてしまうからその辺りを散策するとか。しばらく世間話をする。
 さあ、滑りだそう。オジサンと別れ南竜ヶ馬場に向かって滑り出す。前回は展望歩道とトンビ岩コースの間を滑ったが、こっちも面白いよと薦められたトンビ岩コースとエコーラインの間(万才谷?)に向かって滑る。緩斜面がスパッと切れて谷底に向かって落ちている。「ウヒャ〜怖ェーけど面白れ〜!!。」 慎重に滑り降りる。

 

南竜山荘付近から見上げる

 S字に曲がった谷底を滑り、雪に埋まった南竜道を横切ってそのまま滑り、大きな立ち木の下で小休止。二人組が別山に向かってるのが見える。この時期の別山にもいつか兆戦してみたい。
 南竜道付近まで戻りトラバース気味に甚之助小屋に向かって滑るが、ちょっと降りすぎたようでガレた谷の源頭に出てしまった。少し笹藪を漕いで斜面を50mほど登ると数人の登山者が休憩してる甚之助小屋が見えた。また少しの藪を漕いだ後スキーを履き、小屋に向かって一気に滑る。ギャラリーが多いと緊張するなぁ。格好良く決めるはずがコケしまってみっともない(>_<)
 ここまでは誰も居ない広い斜面を滑ってきたけど、ここからは立ち木も多く登って来る登山者も多い。滑りやすい斜面を選びながらゆっくりと滑り降りる。時間がたつにつれて気温も上がってくる。暑い!!
 昨日アイゼンをつけた辺りまで滑った後スキーをザックにくくり付けて歩き、小屋で一緒だった飯田の女性に追いついて、別当谷の吊橋を渡ったのは10時20分だった。

 

別当出合の小屋を後にする

 休憩小屋にはMTBや折りたたみ自転車がいっぱい置いてある。金沢のオジサンもMTBで登ってきたと言ってたけどこれはイイ手だなあ。次はこの手で行こう!。しかしMTBでザックとスキーとテレブーツを担いで約3キロの登りは辛いだろうなぁ。おお!なんとバイクもあるぞ!そうかゴリラで来るっていう手もあるか。さて、市ノ瀬までどうやってゴリラを運ぶか?まさか丹後からここまで走ってくるわけにもいかないし・・・。
 スニーカーに履き替えてテレブーツを肩からぶら下げ、舗装の林道を市ノ瀬に向かって歩き出す。
 またまた飯田の女性に追いつき、山や沢の話しをしながら歩いてると車に声を掛けられ便乗させて頂き、11時37分に市ノ瀬の閉じたゲートに到着する。
 車に荷物を詰めこんだ後、白山温泉永井旅館に寄って温泉に浸かる(600円)。貸切状態の湯船にビールを持ちこみ、一人白山に乾杯して今回の山行を終える。
 帰り道、福井市内の信号で止まると近くの焼肉屋から凄くイイ臭いが風に乗ってやってくる。「腹減ったなぁ。肉が食いて〜なぁ〜。」焼肉屋に入る余裕がないので吉野家の牛丼の「特盛り卵」で我慢する。
 溯行計画中の雲谷山・今古川の下見に寄って、丹後に帰ってきたのは6時過ぎだった。今回の山行で一番頑張ったのは、老体にムチ打たれ往復500km以上も走ったこのボロ車ジムニ−かもしれない。